現地で0からのフランス語に苦戦している私がお勧めする日本の教材。
4日間やってみたのですが、前後のテストで驚く結果だったのでレビューします。
フランス語の基礎が終わった方、A2~B1レベルくらいの方に聴き取り強化用の教材です。
全くフランス語が聞こえなくなっている・・・?
7月で4ヵ月の学校が終わり・・・3ヵ月経ちました。
学校が終わったときはA1の授業はすべて終わり、自分のレベルはA1+くらいと自負しています。
その後の1ヵ月は頭に文法の基礎を作ろうと、引き籠って「リュミエール」で勉強していました(あと2カ月はブログ書いてました・・・)。
フランス語会話に触れて答えていなければ忘れるし伸びない。
最近は買い物行っても数字を聴きとるのが億劫になり(レジに表示もされますが)、小銭を出すのも面倒で、大きい札を出す癖が付いてきました。
すると財布の中はこんなことになります。
日本円で言うと1円玉、2円玉、5円玉、10円玉が9割を占めているような感じです。
下の一番右が1つしかない1ユーロ。日本での位置は100円玉です。
こうなってくると、自分がダメになっているような感じに思えてきていました。
そんな先日・・・
12月から通う予定の学校に見積もりをお願いしに行ったのですが、アテンドしてくれたフランス語がネイティブな友人とスタッフや先生方の話が速すぎて聞こえない・・・・。
それが驚くことにほぼ1つも聞き取れなかったのです。
「学校何カ月行ってたの?」
そんな簡単な質問ですら聞こえなかったのです。
街や普段ではまだ少しは聞き取れていたし、それくらいの質問なら以前でもわかるはずだった。
激しく落ち込みました・・・・。
リュミエール勉強で音声は聴かず、ずっと問題を解いていたのが原因だったと思います。
でも、「せっかく4ヵ月学校に行っていたのだから、ABCDからやるのは時間がもったいないよね」ということで、クラス分けのオンラインテストを受けさせてもらうことになりました。
テストの提出締め切りまで14日。
完ぺきではないけど一応A2の基礎はやったし、学校に通える期間も決まっているのでできればA2から始めたい・・・。
とりあえず友人に教えてもらった日本のフランス語学校の別のオンラインテストをやってみました。
その結果はA1+……._| ̄|○
しかも、書き取りしまくって頑張って反復して覚え、学校でも相当特訓した数字すら書けなくなってる・・・(泣
そして会話を聴き取る耳も、長文を読んで理解しようとする頭も無くなっていました。
そこで、慌てて家にある参考書をいくつか選んでやってみて、コレと思った参考書を4日間やりこみました。
「フランス語リスニング」
この参考書は一時帰国時に日本の本屋で立ち読みした時、その時語学学校でやっていた内容やテストととても似ていると思い購入しました。
当時私は0からで語学学校に入ったA1の2カ月目くらいで、まだ基礎が終わっていない私のレベルでは最初の問題すら辛くてすぐやめてしまったのですが、今回はA1が終わったくらいのLVから、リュミエールをざっと終わらせて一応の基礎が頭に入ったせいか(会話以外はA2くらいだと思いたい)、以前よりは楽に進めるようになっていました。
この本は聴き取りの力をつけるための教材です。
フランス留学を考えている方にはおすすめの教材だと思います。
会話の速さはネイティブです。
レベルはA2~B1くらいだと思うので、留学前の聴き取り強化に。
おすすめの使い方
①聴いて問題を解く
- 音声を聞く前に、質問や絵を見て内容を把握します
- 音声を聞いて問いに答えます
- 答え合わせ
②文章を理解する
- 分からない単語があったら調べて、文章を理解する
- 翻訳で意味を確認
③口に出して話す
- 音声を聴いて止めながら1文ずつ話し、発音やリエゾンなどに注意しながらスラスラ言えるようにする
- シャドウイングする
- 音声を聴かないで喋る
④ディクテ
- 音声を聞きながら書き取る
- トランスクリプションを見ながら答え合わせをして、間違っているところは再度音声を聞いて口に出す
これを全てやるのは大変だし時間がかかりますが、私が思うに
聴き取れない=話せない(発音できない)・理解できない・書けない
だと思うです。
聴いて真似をしながら喋ることはすぐ出来ても、いざ音声なしで喋ろうとするとできない=覚えてない。
そういう言葉はスラスラ話せませんし、やはり書けません。
喋る筋トレみたいなのも必要で、シャドウイングすることで何度も声に出して口を鍛え、身体に刻んでいきます。
聴きとれていれば問題もスラスラ解けるので早く進んでいけますが、聴きとれていなかった場合のディクテはキツい作業になります。
単語や動詞など、その場で理解してもすぐ頭には入らないので、何度も何度も聴き、頑張ってなんとか諦めずに全て書きます。
全て書いたら答え合わせ。ここで「あああぁぁ!そうだった」というのが連続すればめっけもんです。
フランス語の先人たちに教えてもらったことは、「少しでも頭に入っているものは全く忘れているわけではない」。
やってもやっても覚えることが多すぎるフランス語は、何度もくじけそうになったり気が遠くなっていました。
1度忘れるという事も必要だそうで、「これ見たことある」、「聴いたことある」、「何だっけ・・・思い出せない」こういう時は、頭の片隅に残すことが出来ているので良い事なのです。
何度も頭に刻んでいき、時間が経ち、実際に使えた時に自分を改めて褒めます。
この本の良いところ
この本の良い所は、答え、トランスクリプション、翻訳がそれぞれ別でまとまって載っているおかげで【聴いて解く】、【理解】、【話す】、【ディクテ】をそれぞれ分割してしっかりと学習することができます。
CDは2枚で総2時間弱と大ボリュームなのが嬉しい。
問題自体は本の半分くらいです。
しかも道案内、数字や時間・単位など、フランスで生活するうえでは必要で地味に強化すべきところがしっかり細かく問題になっており、濃い内容です。
よくある参考書は、答えの隣にトランスクリプションや訳が書いてあり、目に入ると理解した気になってしまってるんです(←コレ結構頭に入ってない)。
そして短い1文ずつ学習していく基礎的なタイプの参考書が多いので、長文や長い会話を聞くと途中で分からなくなった時に頭が止まってしまい、次の問題を解く為の情報を聞き逃してしまいます。
この教材では聴きとる速さと、長い会話を聞こうとする頭の強化が出来る、珍しい参考書だと思います。
フランスの語学学校で使っている教材は、似ている内容ですがもちろん日本語訳がありません。
私や仲間は日本語訳が付いた長文のフランス語テキストが欲しくなるので、これは私にとって貴重な参考書です。
あと、話す人(フランス人)によって「聴き取りやすい人」と「聴き取り辛い人」が居ます。
場面によっても「聴き取りやすい時」と「聴き取り辛い時」があります。
夫の上司は英語が堪能で各国回って長いのですが、英語でも同じと言っていました。
日本人でもぼそぼそ喋っていたり、訛っていると分からなかったりするのと同じだと思います。
この参考書の音声は8人で入れていて、色々な場面や話し方をしてくれるのでバリエーションがあって、そういった意味でも聴き取り強化になります。
あと駅や空港のアナウンスは雑音が入っていたり、エコーがかかっていたり、癖があるのか?天気予報なども聴き取りづらい喋り方をしている人もいたりで、こういったものを聴くのも良い訓練になりました。
やってみたあとの驚いた効果
とりあえず4日間やりました。
①~④まですべてやりながらChapter4まで来ました。
ちなみにChapter15までありますが、Chapter1~11までがA2です。
進むにつれてディクテがキツく、書きすぎで指が痛いので少し休憩しています。
数字は自分で書き取り練習しました。
それでも以前よりは楽に進むことが出来ている自分を褒めたい。
そしてふと思ってテストをしてみました。
テストの結果は・・・
結構テンション上がった(笑)
前回やった覚えのない問題がどんどん出てきたので驚いたのですが、短期間でこんなに変わったのは自分でも驚きです。
「読む」は変わっていませんが、「聞く」「書く」が大きく伸びたのです。
実際に語学学校のテストはどうなるかわかりませんけど(泣
テストをやっているときに感じたのは、長文を読もうとする頭が戻り、聴くのも楽になり、多分A2くらいの文を読むのは意外と楽に感じました。
聞くだけでも、話すだけでもダメ。とにかく分からない言葉も口に出して使うことから始める。
やっぱり聞いて考えて答えることが大事なんだなとつくづく思います。
テストまであと一週間。
今もこの参考書を続けながら、読み強化の為にダメなところをリュミエールで復習していますが、実際のテストではどうなるのかはドキドキです。
私がオンラインテストをさせて頂いたのは
アンスティチュ・フランセ | オンラインレベルチェック
です。